Who You Areの解釈の違い

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例えば、オーディションや新しい音楽の現場などで聞かれたりする。

直訳すると、「あなたは誰なのか」となるが、海外の音楽の場では、あなたはどういう人間なのか/あなたは何が出来るのかという意味合いになる。

日本では学歴やキャリア、共演歴などが分からないと「お前は誰だ」という表現になりがちだ。

しかしこの世界では、履歴書や職歴書の内容など誰も求めていない。そして、どれだけ早く手足を動かせるか、どれだけ難解なゴスペル・チョップが叩けるかなど、ドラマー以外の人間は誰も興味を持ってくれない

本来のポイントはそこではない。あなたがこの曲を叩いたらこういう感じになり、こういう表現になる、ということが伝えられれば正解だ。

そして当然、求められたことに対して、プラスアルファで自分なりの表現法を付け加えることが出来れば、なお素晴らしく評価される。

例えば、ラスベガス・カジノのナイト・ショーでのオールディーズ・TOP40バンドのドラマー・オーディションがあり、課題曲がEarth, Wind, & Fireの「September」だとしよう。

最初のイントロは、ハイハットだけ叩いてタイムをキープして、管楽器の大きなフレーズと共にフィルインを入れて8ビートに入る人もいれば、最初は何も叩かずにいきなり管楽器が入るところからビートを叩き出す人もいるだろう。

Aメロで歌が入り始めてからは、キックは1拍、3拍のみ踏むのか、またはずっと4分音符で踏むのか・・・様々なやり方があると思う。

すべては自分が気持ち良いと感じつつ、周りのバンドメンバーをきちんとサポート出来ていて、何よりも楽曲に合っていると感じたら、自信を持って堂々とその叩き方をして、自分にとってはこう感じるということを、まずは自己主張するべきだと思う。

くれぐれも、「自分は絶対にこのスタイルでしかやらないぜ」というアプローチにはならないように常に心がけたい。それだと単なるEgo(エゴ)になってしまう。

演奏の仕方、感じ方はひとりひとり当然違う。それが個性だ。音楽に個性がないなんて考えられない。自分自身はこういうミュージシャン・アーティスト・ドラマーだということが、人に伝えられることが素晴らしいことだと常に強く思っている。

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