ロサンゼルスの師匠たち②グレッグ・ビソネット氏

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私自身の場合は:

1, グルーヴを叩き始めて40秒後あたりから少しテンポが早くなる。

2, グルーヴを叩き始めて2分30秒あたりから、始めたテンポをキープ出来ているか分からなくなりふらつく(遅くなったり、速くなったりと波が大きくなる)。

3, 毎4小節目の4拍目のスネアだけ、やたら溜めすぎている(遅い)。

4, シンバルを叩いた直後に叩くバックビート、2拍目のスネアがハシる(速い)。

などといったことが分かった。

結論から言うと、浮き彫りになる問題は、人によって異なるだろうし、問題の解決方法はたくさんあり、修正方法も人それぞれだろうし、一丸とこうだとは言えない。自分なりの修正方法を探るのも、このセルフ・アナライジングの重要なプロセスの1つである。

ただあくまで参考のため、上記1番目の問題点に関して、セルフ・アナライジングによって学べた内容をご説明したい。
まずテンポによっても異なるが、私は当時よく本番でもやっていた曲のテンポ・100でやってみた。そして40秒くらいのところというのは、小節数で数えると、16小節目が終わったところであった。なぜ、毎回40秒くらいからハシるのか・・・

直後に気が付いたが、その当時ショーで一番気合いを入れてやっていた曲(テンポ=100くらい)があり、その曲で言うちょうど、録音でいう40秒辺りというのが、Aメロの16小節目から、サビに進行するところと一致していた。必然的にサビに入る時、入った後にかけてハシる癖がついてしまっていたのだ。

この問題の解決法として、毎16小節ごとの移り変わりの部分の呼吸を整え、リラックスしてゆったりした感覚を強く意識することで、1番目の問題はその後のセルフ・アナライジング数回の作業でかなり良くなった。

これが1例だが、基本的にセルフ・アナライジングの作業とはこういう内容となる。この流れで一旦自分のタイム感の良い癖、悪い癖を理解すれば、あとは良い癖は利用してしまえばいいし、悪い癖や問題点に対しての対処法や修復法も必ず自然に見えてくる。

何よりも自分自身を客観的に見て理解することがすごく大切だと常に感じている。

グレッグ氏もよく言っていた。「偉大なスタジオ・ドラマーたち、例えばSteve Gadd, Vinnie Colaiuta, John JR Robinsonらは、なぜあんなにタイム感が素晴らしいのか。それは毎日スタジオで自分のテイクをプレイバックして聞き直して、確認するという作業を何十年も続けているからだ」と。

最後に・・・

セルフ・アナライジング作業の際の注意点:

・録音時間は3分くらい

・シンプルな8ビート(キック・1拍、3拍/スネア・2拍、4拍)などを叩く。

・フィルイン(おかず)を叩かない。(4小節に1回シンバルを叩くくらいはOK)

・録音後、聞き直す時に、分かったこと・感じたこと全てを必ずメモする。この行為がセルフ・アナライジングに値する。ただただ、ぼーっとして聞き流しても意味はないので、全神経を耳に集中させてとにかく聞き込む。もし最初何も分からなくても、聞き取ろうという気持ちだけあれば耳もかなりワイド・オープンになり、必ず何らかの自分自身の演奏の癖が分かる。

ここで、グレッグ氏のお勧めDVDをもう1枚ご紹介します。バンド演奏で非常に役立つ詳細事項など更に掘り下げた内容となっているので是非ともご覧になってみて下さい。
(↓こちらの写真から、または当サイトのドラマーズ・ショップからも詳細確認可能)

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